珠玉のリサイタル&室内楽 
藤田真央 ピアノ・リサイタル

20181208_132915

2018年12月08日(土)開場13:30 開演14:00
ヤマハホール

1)W.A.モーツァルト/幻想曲 ニ短調(未完) K.397
参考:幻想曲 ニ短調 K397(385g)

幻想曲 ニ短調 K.397








こうして聴き比べてみても、人によって演奏が違うことがわかる。
ソンジンさんは割と速めだけど、溜めてるね〜。

ゆっくりなのもいいな〜、内田さんのも良いけど、アムランさんくらいがちょうどいいかな。

真央君の演奏がポロロン…と始まると、その音響に驚き!!
まるで音が降ってくるような、音に包まれるような、今までのホールでは感じたことのない響き。
その響きと物憂げな曲の初めの部分がとてもよく合っていて、教会にいるみたい、そんな気がした。

真央君の演奏は、時にどっしりと、時に軽やかに、弾き分けて。
強い音では「ん〜」という、ハミングのような真央君の声も聞こえました。
呼吸も音楽に合わせている、というか、呼吸が合えば効率も良いのだろうか。
口で「パパパパ」と口ずさんでいるようなところもあった。

とにかく音色が美しい。薄暗いなかに、明るすぎないステージ照明に奏者が照らされて、それもまた雰囲気がある。



幻想曲 ニ短調 K.397





モーツァルトの曲には、時々退廃的な空気を感じる。
映画「アマデウス」に影響されすぎかな。

物憂げに暗く始まったかと思えば、途中で小走りのようになったり、また静かに思いにふける姿に戻ったり、そして最後は陽転。
果たして、この曲には、この陽転部分は必要だったのか?と思うのだが、前半部分の曲が美しく、好きになった。

アマデウス [DVD]




2)W.A.モーツァルト/デュポールのメヌエットの主題による9つの変奏曲 ニ長調 K.573
参考:デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 ニ長調
参考:デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲  K.573 ニ長調



可愛らしい出だしから、変奏曲というだけあって、次々とバリエーションが繰り広げられる。
それを、鮮やかに弾き分ける真央君でありました。
こういう曲は、ホールよりサロンコンサートの方が合うかな?

陽キャラの真央君には合いそうな曲だと思う。
アリス=紗良・オットの場合は、え、こういう曲も弾くんだね〜という、意外性。

モーツァルトがその才能で、遊びのように作って、人々に「まぁスゴイ!」とか言われたんだろうな〜、みたいな印象の曲。
そんな場面が映画「アマデウス」でもあったような・・・

9 Variations on a Minuet by Duport by Wolfgang Amadeus Mozart for Solo Piano (1789) K.573 (German Edition)





3)L.v.ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 Op.110
参考:ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110




ミツコ、ゆっくり始まったな〜と思ったら、突然すごく速くない!?
9月にも聴いたけれど、またさらに進化していた気がする。

格調高く、壮大な、聴きごたえのある曲。
なので20分も集中力を切らさず弾き続けられるのが、本当にすごいと思いました。

ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110 第1楽章:モデラート・カンタービレ・モルト・エスプレシーヴォ




ここまでが前半。
20分の休憩がありました。ロビーに出る人多かったかな。

ヤマハホールは、ロビーがあまり広くないので、面倒なのでワタシは座席でのんびり。