ようやく本題です。席は2列目の通路側を選びました。
スーパー追っかけファンさんは、真央君の真横のベストポジション。
他のコアなファンさんも、会員になって、左側の席をリザーブしていたみたい。

開演時間になり、照明が絞られます。
(ステージではないので、後ろの方だと本当に見えないかも…)

どこから来るのかしら?
もしかして、左の窓からとか?などと思っていたら、(そんなわけないよねw)
当たり前ですが、座席中央の通路を通って、真央君登場。

引用:藤田真央の愉悦の世界


「前半はドビュッシーが中心ですが"ドビュッシー独自の音の響き”が聴きどころです」

「すべての音を支配し、どういう音を出したいのか、どういう響きにしたいのかを常に考えています」

「常に音のことは考えています、どう響くか…。お客様によってはテクニックをふんだんにアピールするような演奏を喜ばれる方もいらっしゃると思います。
ですが、自分はテクニックの前に、まず音がきれいであるか、音がどれだけ魅力的であるかを考えます


その探求心の成果が表れている、素晴らしい演奏でした。



1)ドビュッシー:版画



2)ドビュッシー:ピアノのために


間を大切にした、緩急自由自在の、本当に美しい演奏でした。
繊細、活発、大胆、豊かな表現はもちろんのこと、ロマンティックな表現のうまさに驚きます。
すごい19歳。



今回、手元は見えない席だったので、ペダリングを時々見ていたのですが、
想像以上にシフトペダル(左の)を使っているな〜と思いました。

もしかして、通常の音をシフトペダルで抑え気味にしておくと、
離した時に、より効果的音を大きく感じされられる、ということなのかな?
シフトペダルを使いこなすと、音の幅が広がるんだな〜と思いました。
プロってすごいな〜。

シフトペダル使いこなせるなんて、なんて繊細な動きができるんだろう。
器用なんだな〜。
参考:ピアノ豆知識:シフトペダル(グランドピアノ)
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3)リスト:ハンガリー狂詩曲 第12番 嬰ハ短調


真央君といえば、ハンガリー狂詩曲第2番という印象で、
第2番は曲集中もっともポピュラーな作品だそうですが、今日は12番でした。

次の5月のリサイタルには入ってない曲なので、聴けたのはラッキーでしたね。
第2番よりも、メロディーが多岐に渡っているような気がして、より幅広い表現力が必要そうな曲だな。
プログラムにも、

華やかで力強さがある反面、哀愁を帯びた美しい旋律もとても魅力的な曲です

とありました。着実にレパートリーを広げているんですね〜。

1〜3まで、休みなしに弾く真央さん、すごい集中力&体力!
聴いている私は、3あたりはちょっと集中力が途切れていました(笑)


20分の休憩をはさみ、

4)ショパン:4つのマズルカ Op.33


マズルカというのは、ウィキによれば、

「4分の3拍子を基本とする特徴的なリズムを持つ、ポロネーズと並んで有名なポーランドの民族舞踊およびその形式」

「ショパンは諸地方の舞曲の要素を統合し、マズルカを芸術作品として昇華させた。」


どこかの記事でも読んだけれど、もっとも身近な曲ということで、
プログラムにも、

「ショパンにとって最も身近な舞曲で、日記を綴るような感覚で気軽に書き留め出来上がったと言われています」

とありました。

この小作品も、小さい箱でぜひ聴いてみたいなと思い、今回来ることに決めた理由の一つです。
味わいがあって、とても良かった〜。


5)ショパン:ピアノソナタ 第3番 ロ短調 Op.58


佐川文庫でも聴いた曲で、次の5月のリサイタルにも入っていますし、
新しいCDのメインの曲でもあります。

passage ショパン:ピアノ・ソナタ第3番/藤田真央(ピアノ)




プログラムには、

全て自分自身が考え抜いた音の響きで演奏することを心がけたいと思います

熱演に胸熱。
もちろん演奏は、私のような素人には、素晴らしかったとしか言いようがありません。
幸せも苦悩も感じられた。


DSC04289

今回のリサイタルは、超絶技巧というよりは、叙情的表現力を求められるような曲が多かったのでは?
そういう曲を演奏するようになるのも、成長の証だね。
さろんの社長さんが「ホロヴィッツの生まれ変わり!」と興奮してしまうのも、わからなくないです。

社長さん↓


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